衣料品の6割は再利用されず?

目次

はじめに:ファッションの裏側にある現実

私たちが日常的に楽しんでいるファッション。その裏側で、毎年多くの衣料品が廃棄されていることをご存知でしょうか?
特に日本では、年間約50万トンもの衣類が捨てられています。しかもそのうち約6割、30万トン近くが「再利用されることなく」焼却や埋立処分されているのです。

この数字は、私たちのクローゼットから地球環境への負荷につながっていることを示しています。

衣料品の廃棄量とその内訳

環境省のデータによると、日本では毎年約100万トン近くの衣料品が市場に出回っています。そのうち、約60万トンが使われずに廃棄されています。

その内訳は以下のとおりです:

廃棄後の行方割合
焼却・埋立約60%
海外輸出・リユース約30%
リサイクル(繊維化など)約10%

驚くべきことに、衣料品の「大半」がまだ着られる状態にもかかわらず、再利用されることなくごみとして処理されているのです。

なぜ再利用されないのか?

再利用率が低い理由はいくつかあります:

① ファストファッションの普及

短期間で大量に生産・消費されることで、1着あたりの価値が低下し、使い捨て感覚が強まっています。

② 回収・分別の仕組み不足

衣料品の素材は多様で、綿・ポリエステル・混紡などが混在しており、分別が困難です。自治体の回収制度も限られています。

③ 衛生面・劣化の懸念

古着には汚れや傷みがあり、再販売やリユースが難しい場合も多いのです。

大量廃棄が環境に与える影響

衣料品の廃棄は、環境への負荷が非常に大きいです。

◆ CO₂の大量排出

焼却処分される際、衣類に含まれる合成繊維などから大量の二酸化炭素が発生します。

◆ 資源の無駄

1枚のTシャツを作るためには、なんと約2700リットルの水が必要とされています。これは人が2〜3年で飲む水の量に匹敵します。

◆ 廃棄コストの増大

自治体による処理にもコストがかかり、税金で賄われています。私たちの負担にもつながっているのです。

消費者としてできること

私たち一人ひとりが行動を変えれば、廃棄の量を減らすことができます。

● 購入前に「本当に必要か」見直す

「セールだから」「なんとなく」ではなく、長く着られるものを選びましょう。

● リユース・リサイクルを活用する

古着屋、フリマアプリ、回収ボックスなどを積極的に利用しましょう。

● メンテナンスで長持ちさせる

ほつれを直す、洗い方に気をつけるなど、衣類に対する「手間」を惜しまないことが重要です。

企業や自治体の取り組み

近年では、衣料業界や自治体もこの課題に対して動き始めています。

  • ユニクロや無印良品など、大手ブランドが衣類回収・再利用を実施
  • 一部自治体では、衣料品専用の回収日を設ける試みも
  • リサイクル技術の進化(繊維から繊維へ戻す技術)

これらの取り組みを私たちが応援・利用することで、循環型の社会に一歩近づくことができます。

まとめ:ファッションを「責任ある楽しみ方」へ

「衣料品の大量廃棄、6割が再利用されない」という事実は、決して遠い世界の話ではありません。私たち一人ひとりの選択、つまり「買い方」「捨て方」「使い方」が未来を大きく変えていくのです。

お気に入りの一着を長く大切に着ること。手放すときは、誰かの役に立つように工夫すること。

そんな小さなアクションが、地球に優しい社会をつくる第一歩になります。
「着る責任」を意識して、ファッションをもっと心地よく、サステナブルなものに変えていきましょう。

粗大ゴミや大型ゴミ、さらに不用品など、明石市でゴミのお困り事は西神清掃へ


SNSはこちら

粗大ゴミや大型ゴミ不用品など、ゴミのお困り事は西神清掃へ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次
閉じる